8月の例会は、東海大学と静岡県立大学の客員教授で日本地震予知学
会会長の長尾年恭氏を講師にお迎えし、「防災の日を前に・南海トラ
フ地震と富士山噴火を考える」をテーマにご講演いただきます。
南海トラフ地震についての最新情報と富士山噴火との関連性などに
ついての内容となります。
日時は8月27日(水)午後6時から
会場は浜松プレスタワー17階静岡新聞ホールです。
9月の例会は、元静岡理工科大学教授で、藤枝市の羽佐間研究所所長
の増田和三氏を講師にお迎えし、「静岡での宇宙・航空産業のポテン
シャルについて」(仮題)をテーマにご講演いただきます。
特に浜松地域は無人航空機開発の分野で実績を持つ企業もあり、無人
航空機の今後を展望するうえで興味深い内容となります。
日時は9月24日(水)午後6時から
会場は浜松プレスタワー17階静岡新聞ホールです。
2025年7月24日(木)21世紀倶楽部月例セミナー
【講演概要】
●人を動かすリーダーシップ/サッカー界の特徴は、判断・評価を下すサイクルの短さ、個性豊かな選手のマネジメント、毎週結果を求められること、再現性が低いこと。そこで、リーダーに求められる素養は、思考の瞬発力、さまざまな選手に対する感情のマネジメント、言葉だけではない伝える力、ストレス・プレッシャーの中で余裕を持つことのできる精神力、「結果が全て」の外圧の中で自分たちの在り方を貫ける信念、だと考える。
具体的なエピソード。「ドイツでの挫折」ジュビロが初めてJ2に降格して半年後にドイツ・カールスルーエSCからオファー。最後のチャンスと考え移籍。出だしは好調だったが、その後2年は結果を出せず苦しむ。自分の自信、能力は全て日本の整えられた条件だから発揮できたと気づいた。自分の弱さ、脆さを知って、相手の痛みがわかり、寄り添えるようになる。その後、チームのメンバーと向き合う時も、自分から見えるその人の姿が、その人の全てではないと意識するようになった。完璧なリーダーはいらない。一貫性を持ち、自分のありのままを高めていくことがメンバーからの信頼につながると思い、キャプテンを務めてきた。
「現役最後のPK」ジュビロ磐田から契約満了の通告を受けた時はすごくショッキングで苛立ったが、夢をかなえるために一番大事なことは人のせいにしないことだと、常々講演などで子どもたちに話していた。だから自分の力が足りなかったのだと受け入れ、大好きなチームでやれる時間を感謝の気持ちで味わいたいと思った。引退が決まった後、ホームでの最終戦、負けたら降格が決まる試合の最終盤という極限の状態で、足を痛めたジャーメイン選手にPKのキッカーを頼まれた時も、ここで外して非難されても、誰かに責任を押し付けて終わるのだけはやめようとキッカーを務め、決めることができた。サッカー人生全般を通して思ったのは、在り方は選べるということ。成果を出すためには、自分がコントロールできるもの、プロセスや在り方を大切にするということが大事だと感じている。
●ダウン症の息子と共に歩む/2020年に生まれた長男はダウン症だった。それを聞いた直後は未来が閉ざされた気持ちになったが、「かわいい孫と出会わせてくれてありがとう」「みんなで育てていけばいいよ」という両親の言葉に支えられ、何よりかわいい息子との触れ合いに幸せを感じるし、本人がとても幸せに過ごしているので、ダウン症に対してネガティブなものは何も連想しなくなった。周りから差別や偏見を受けることも1回もなかったが、それは差別や偏見は「おかしい」と声を上げた先人たちのおかげ。自分もそういう思いを引き継いでいきたい。障がいを持つ人やマイノリティの人が生きやすい社会は、そうではない人も生きやすいはず。そのような思いから「Challenge to インクルーシブ in 浜松」というイベントに実行委員として関わっている。偏見は悪意からではなく無知から生まれると思う。スポーツを中心に時間、空間、体験を共有するこのイベントを通して、多くのことを感じ取ってほしい。多様化する社会にあって、誰もが自分らしく生きられる浜松を共に作っていきましょう。