日時:2018年3月 2日 10:58 投稿者:pt21c

3月例会はセミナー講師に、静岡大学工学部長の川田善正様をお招きし、

「静岡大学工学部の近況紹介と顕微鏡の話」をテーマに講演していただきます。

セミナーでは、静岡大学工学部のより充実した教育を行うための取り組みや地域へ

貢献するための新たなと試みなどを紹介していただくとともに、講師の研究テーマの

「高分解能レーザー顕微鏡」についてお話しいただきます。

会員の皆様には、多数参加いただけますようお願い申し上げます。

日 時   3月19日(月) 18:00~セミナー 19:00~懇親会

会 場   プレスタワー17階 静岡新聞ホール

講 師   静岡大学工学部長

         川田 善正(かわた・よしまさ)氏

テーマ   「静岡大学工学部の近況紹介と顕微鏡の話」

◇講師略歴◇

昭和38年生まれ。福島県須賀川市の出身。

平成4年大阪大学大学院博士後期課程応用物理学専攻を修了し

同年4月から同大工学部応用物理学科助手。

平成7年から翌年まで米国ベル研究所客員研究員。平成9年静岡

大学工学部機械工学科助教授に就任し、平成17年同大教授。

平成25年同大工学研究所教授を経て、昨年同大工学部長となる。

☆4月からのセミナー予定☆

4月19日(木)  講師 : 志牟田 剛氏 (ジェトロ浜松貿易情報センター所長)

5月22日(火)  講師 : 山下 智之氏 (賀茂真淵翁遺徳顕彰会会長)

6月22日(金)  講師 : 鈴木 康友氏  (浜松市長)

日時:2018年3月 2日 10:50 投稿者:pt21c

演題:『限界の先で感じたこと』

講師:望月 将悟氏(静岡市消防局消防司令補)

「トランスジャパンアルプスレース」は、日本海(富山湾)から太平洋(駿河湾)まで、

北アルプス~中央アルプス~南アルプスを縦断する415km(フルマラソン10回分)、

累積標高差2万7千m(富士登山7回分)を、自身の足のみで8日間以内に踏破する

過酷な山岳レース。2002年に始まり、以後2年ごとに開催。講師の望月将悟氏は

2010年大会に初出場で優勝し、その後2016年大会

(ゴールタイム:4日間23時間52分)まで4連覇中。

【講演概要】

私が生まれたのは静岡市街から約60km北にある井川の中でも、さらに大井川の源流に

近い集落。小さな頃から目の前の河原や山が遊び場で、親が栽培するシイタケや茶を

積んだ約15㎏の荷を背負い、山の斜面を何度も行き来して運んだ手伝い経験が、

現在の自分の体力の下支えになったのではないかと思う。本業の消防士としては

山岳救助隊員として遭難者や滑落者を救助するのが任務。日本警察消防スポーツ連盟

主催のステアレース(階段駈け上がり)では消防士スタイルでタイムを競い、

福岡タワー、東京タワー、宮崎シーガイア等で優勝。その他2015年の東京マラソン

では40ポンド(18.1㎏)の重りを背負い、3時間06分16秒のギネス世界記録達成

の経験もさせてもらった。トランスジャパンアルプスレースは、賞品や賞金は

一切ない。誰からもサポートを受けず、山小屋にも宿泊できないのがルール。

すべて自己責任で、さまざま変化する山岳地帯の気象条件の中、独りで生き抜く

知識と技術、そして的確な判断ができるかが試される。10分~15分の仮眠を繰り返す

一日の合計睡眠時間は約2時間。寝不足と疲労で幻聴や幻覚が出ることもしばしば。

限界に達した時、「辛いのはみんな一緒」という想いや、応援してくれる人たちの

声が力をくれる。そしてゴールしたときは「ありがとう」の気持ちでいっぱいになる。

レースには勝ち負けより、自然界にどこまで寄り添い、受け入れることができるかを

感じるため挑戦している。自然界には計り知れない試練と優しさがあり、想像できない

感情や感覚を得ることができる。常に自分の限界を超えなければその先の未来は

見えないと思う。そして何より自分は山に登ることが好きなのだ。

今年8月には第9回が開催される。静岡市の大浜海岸にゴールする予定なので、

興味のある方は是非応援願います。 

日時:2018年3月 2日 10:39 投稿者:pt21c

演題:最近の金融経済情勢

    ~2018年の課題と展望~

講師:小髙 新吾氏(日本銀行静岡支店長)

【講演概要】

日銀はわが国のデフレマインドの抜本的転換のため「量的・質的金融緩和政策」を

導入し、2%の物価上昇率目標を目指している。徐々に政策効果が見られ経済状況が

改善してきていることから、2年後には目標に達するだろうとみている。

日本経済の実質GDP を見てもここのところ連続してプラスが続き、それに伴い消費の

動きも見られ、全体的にバランスが取れた成長になってきた。

県内の状況を見ると、以前はリーマンショックの影響から全国より落ち込みが

激しかったが、景気動向では設備投資や輸出も増え、個人消費も持ち直してきている。

昨年この場で「緩やかに回復しつつある」と説明したが、今年は「緩やかに拡大」

と状況が上向いた。今後のポイントは、企業がどこまで所得環境好転を持続できるか、

また世界経済の動向にも注視し、人口減少時代へ迅速に対応することが大切になる。

なかでも人口減少と人手不足には、「女性・高齢者の就業促進」と

「ITやAI導入や事業再編」を進めることが必要だろう。

女性や高齢者の労働力率は着実に上昇しているが、静岡県は子育て中の

女性正規雇用者の割合が全国の中でも低く保育所も少ない。

しかし「ずっと仕事を続けるほうがよい」と考えている女性は多く、

長く働くことができる環境づくりが急務といえる。

また労働生産性を上げるには、これまでと異なる分野にチャレンジし、

付加価値を付けて生産性を上げる努力が必須である。タブレットを導入する飲食業、

ドローン活用の建設業、ロボット導入の医療福祉分野など生産性を上げる取り組みも

見られるようになってきた。さらに多くの知恵を発揮するため、あらゆる業種について

静岡が持っている優れた技術力を活かして後進の育成を図り、グローバル化の中、

オール静岡で取り組みながら生産性アップを目指していくべきであろう。

ぜひ更なる挑戦をして飛躍の年にしてほしい。

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日本銀行金融研究所貨幣博物館は2015年に30年ぶりにリニューアル。

貨幣制度史に加え「お金の使われ方」等も展示中(入場無料、土日開館、

半蔵門線三越前駅から徒歩1分)。また日銀静岡支店では

店内見学も行っているのでご利用を。


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