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イベント関連:月例セミナー

日時:2022年10月 5日 09:39 投稿者:pt21c

安倍元総理銃撃事件後の政界の構図
~海外からの「二つの危機」と国内の「二つの危機」~
講師 法政大学大学院教授 白鳥 浩 氏
【講演概要】
現在日本を取り巻く危機が4つある。海外からの危機では「コロナ
ウイルス」と「ウクライナ紛争」、国内では「国葬問題」と「旧統
一教会問題」だ。
「コロナパンデミック」は社会生活だけでなく政治にも大きな影響
を与えた。岸田政権となり二度の選挙でこれまでと大きく変化した
のは維新の会の目覚ましい躍進。感染症対応により吉村洋文大阪知
事等が数多く報道の場に登場した影響は大きい。さらに街頭演説や
屋内講演会に人を動員できないことからデジタル化が急速に進み、
選挙ポスターにQRコードが必ず入るようになった。こうした状況
を「リモートデモクラシー」と表現することも。コロナ危機は単に
医療や暮らしを変化させただけでなく民主主義を変化させたと言え
る。
ふたつめの危機は「ウクライナ紛争」。第二次冷戦といわれるよ
うになった今、国際政治のバランスは大きく変化した。現在はアメ
リカ対中国の図式だという研究者も多い。台湾有事の言葉も聞かれ、
独自に台湾出張所を持つ静岡県にとって大きな関心事となる。
これら海外からの2つの危機の中で迎えた参院選は、与野党間に
おける政策の違いが見えにくかったことや、情報提供が難しかっ
たことから盛り上がりに欠けた。そこへ安倍元総理の銃撃事件。
自民党の大勝は無党派層の同情票が後押しした形だったのではない
か。その後、岸田総理のいち早い国葬決定は党内保守派を逃さず、
安倍氏の役割を自らが果たそうという思いであったろう。
しかし国葬でなければならない意味付けが弱く、旧統一教会との
問題がクローズアップされることで国葬反対が拡大した。「暴力
に屈しない姿勢を示す」ことを国葬理由の主軸にしていれば反対は
少なかったと思うが、安倍氏の個人的功績を強調するほど国葬私物
化を批判する人が増加。問題をより複雑化させてしまった。
岸田総理は「旧統一教会との関係を断つ」と断言しているが、何
をすることで関係断絶になるのか未だ説明はない。また物価高に対
する抜本的提案も不明瞭なままだ。政権支持率が3割を切る調査も
出ている状況の中、今朝「自民党の安倍派が塩谷派になるのが確実
になってきている」というビッグニュースもあり、「早期解散もあ
るのでは」と言われ始めている。
10増10減を実施する前に早期解散することは自民党内対立を避け
政権維持に繋げられるかもしれないが、野党のブーイングは必須。
さらにその後、違憲判決が出る可能性もある。10月3日から国会ス
タート。岸田政権は4つの危機をどう乗り切っていくだろうか。


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