演題:地方創生とプロ人材活用
講師:中嶋 壽志氏(静岡県プロフェッショナル人材戦略拠点マネージャー)
【講演概要】
大学生・大学院生への調査で、大半が東京圏で働きたいと考えているという結果がある。
実際、地方都市から毎年10万人の20代若者が首都圏に出ていく現実があり、
地方の企業は、せっかく大学生を採用しても定着せず、
短期間で辞めてしまう悩みを抱えている。
これは地方に魅力ある仕事(高給=労働生産性の高い仕事)が少ないことが問題。
これまでは地方でも製造業は比較的賃金が高かった。しかし現在の産業構造では、
「ものづくり県」と言われた県内の製造業が減少し、
そこで溢れた人材は医療・福祉などのサービス業へ流れている。
特に自動車メーカーの海外生産率が高くなるにつれて当地域の生産は減少した。
それに伴い県内の製造比率は下がり、中でも浜松市の製造出荷額増加率の
落ち込みは激しく、大きな構造変化が起こっている。
こうした状況を改善し、地方に人材を還流させようと、内閣府の地域創生の
考えから誕生したのが「プロフェッショナル人材事業」だ。
拠点は東京以外の46道府県にあり、企業側の立場で求人情報を発信し、
登録された民間人材派遣会社と連携して進めている。
現在静岡県のマッチング率は全国一位。企業は採用が決定した場合は
成功報酬(平均は採用者年収の30~35%)を支払うが、
専門分野に10年以上実務経験した県外人材を採用した場合は、
静岡県から補助金を受けることができる。さらに今年度は都市部大企業と連携し、
長年活躍してきた役職定年者に、地域で経験を活かしてもらうことを進めている。
地域が元気になるためには、企業自体も変わることが必要。
それには「人」がとても重要である。販売戦略は分析しても人材戦略を
検討する企業は意外に少ない。失敗しない採用のポイントは、
学歴やそれまでの仕事内容を重視するのではなく、
その人に「会社で何をしてもらいたいか」をはっきりさせること。
そして相手が「この人と一緒に仕事をしたい」と思う優秀な
人材を面接担当にすることが大事。プロ人材とうまくマッチングできれば、
教育費をかけず即戦力で成果を上げることができる。
ぜひ求人の際はお気軽にご連絡を。
平成29年11月例会セミナー&懇親会のご案内
11月例会はセミナー講師に、湖西市長の影山剛士様をお招きし、
「湖西市の新たな将来ビジョン」と題して講演いただきます。
影山様は、「湖西市に全力投球!」をスローガンに市長選を勝ち抜き、
42歳の若さで当選されました。市政に新たな風を送り込む旗手として、
5つの公約を掲げ、直面する多くの政策課題に取り組んでおられます。
会員の皆様には、多数参加いただけますようお願い申し上げます。
日 時 11月20日(月) 18:00~ セミナー 19:00~ 懇親会
会 場 プレスタワー17階 静岡新聞ホール
講 師 湖西市長
影山 剛士(かげやま・たけし)氏
テーマ 「湖西市の新たな将来ビジョン」
◇講師 経歴◇
昭和49年生まれ。湖西市の出身。
平成10年早稲田大学法学部を卒業し、大蔵省主計局に入省。
平成19年外務省在上海日本国総領事館領事、平成23年内閣
府行政刷新会議事務局参事官補佐、平成25年財務省理財局
国有財産業務課総括課長補佐などを歴任し、平成28年同省を
退職。同年12月に湖西市長に就任し、活躍中。
☆12月からのセミナー予定☆
12月20日(水) ※大忘年会の為、セミナーの開催はございません。
~2018年~
1月30日(火) 講師:小髙 新吾氏(日本銀行静岡支店長)
2月21日(水) 講師:望月 将悟氏(静岡市消防局消防司令補)