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イベント関連:月例セミナー

日時:2015年5月29日 12:44 投稿者:pt21c

2015年5月22日(金)18時よりプレスタワー17階において開催しました

        講 師  安東能明 氏  作家

      演 題 「もの書き四苦八苦」

【講演概要】

  私は1980年に大学卒業後、浜松市役所に就職。仕事の傍ら書いていた小説を

懸賞応募するようになり、1994年『褐色の標的』が、日本推理サスペンス大賞で受賞。

初めて本にしてもらうことができた。 その後、保健所勤務のとき、母子の悩み相談を聞いて

いたことがきっかけで、代理ミュンヒハウゼン症候群を題材に書き始めた。この時、

応募締め切りが近かったこともあり、仕事との両立は無理だと判断し、20年務めた市役所を

辞職し専業作家となった。(※このとき書き上げた『鬼子母神』はホラーサスペンス大賞特別賞受賞)

 急に朝から晩まで時間が自由になったものの、すぐに書き上げるスキルも無く、

取材のやり方もわからず、書きあぐねていたが、次は「物流」をテーマに書くことが決まったため、

とにかく外に出て取材をするしかないと、トラックの運転手等の世話になりながら全国各地を

取材して回ったこともある(この時の作品が『漂流トラック』)。 年間1万冊近い数の本が発行される中、

売れる本を出すのは大変難しい。作家とは遠くの霞を食べるような職業だとつくづく感じている。

自分はこれまでに小説を20冊書いたが、いまだに小説の書き方を掴んだとは言えない。

恥ずかしながら、もがき苦しみ書いているというのが正直なところだ。

精神科医であり小説家の帚木蓬生さんは、朝4時半に起床し、医師としての仕事や論文作成と共に、

小説も決まった時間に決まった枚数を書き上げていると聞いた。大変尊敬しているが、

私には1日も真似できないと思う。 現在、朝鮮戦争をテーマにした新作を書きたいと、

取材を進めている。また、複数の連載を持っているので、それぞれを1週ごとに書きあげている。

WEB小説『出署せず』の続編、祥伝社 小説NON連載『ソウル行最終便』、書店に並んだ本等を

見かけときには、読んで頂けたら大変嬉しい。


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