日時:2015年4月23日 16:36 投稿者:pt21c

2015年2月20日(金)18時よりプレスタワー17階静岡新聞ホールにて開催しました。

テーマ  変化をチャンスに! 

講師   奥田隆司 氏 

      シャープ株式会社会長

 

【講演概要】

 シャープは、1912年の創業から現在までの103年の間に、5回厳しい状況に直面した。

関東大震災の窮地ではラジオ受信機を完成させ、ラジオ不況時には国産第一号のテレビ

発売へと繋げ、プラザ合意による超円高のときは、液晶事業をスタートするなど、ピンチの

ときほど、思い切ったイノベーション戦略を打ち出し乗り越えてきた。最近では、2012年以降、

医療・ヘルスケア、食と水と空気の安心安全などの分野にも参入し、生物模倣技術を応用。

プラズマクラスターなど、自然界のメカニズムを積極的にエレクトロニクスに活かし、継続して

きた技術に異分野からの学びを融合することで、線から面を制御できるマネージメント技術へ

広げようと取り組んでいる。日本の失われた20年を振り返ると、右肩上がりの高度成長を前提

にした制度や仕組みが歪になっていたことが分かる。今では、薄型テレビやパソコン、スマート

フォンなど、世界地域別販売シェアを見ると、どれも日本のシェアが小さくなり、存在感が薄くなって

しまっている。今後は、グローバリゼーションを前提に、より一層イノベーションを進めなくては

国際的に生き残ることは厳しいだろう。これまでのように、生え抜きの人材だけで技術を囲い込む

やり方ではなく、異業種や異文化のダイバーシティ(多様性)をうまく取り込み、常に議論する習慣を作り、

人脈を拡げながら、新しいビジネスを誕生させることが大切だと思う。

ビジネスチャンスはスピードよりもタイミングが大切。情報が世界を自由に行き交う現在、

世界の変化・潮流・技術に網を張り、自社の強みをどう活かしていくかが鍵になる。

それには単独行動ではなく、チームイノベーションが大きな力になるだろう。

我が国は高い技術がありながら、マーケティング・営業力やアウトプットが弱く、創造性の低さが課題。

プレゼンテーション力、ディベート力を高め、世界と同等に意見を交わせる人材育成を望みたい。

それには、若い人材を世界会議などへ積極的に参加させ、自ら考え発言する力を身に付けさせたり、

起業体験をさせたりすることが一番の近道。現状に満足せず、何事にも夢と好奇心を持ち、

意見を交わす習慣の中で、知識を知性(知恵)に変えていける「人財」づくり。

今後はこうした人財が、過去の前提を覆し、世の中にない新たな価値を

生み出していくのではないだろうか。


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