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日時:2015年4月23日 16:31 投稿者:pt21c

2015年1月29日(木)18時よりプレスタワー17階静岡新聞ホールにて開催しました。

 

テーマ  今年の県内景気動向

 講師   服部守親 氏

      日本銀行静岡支店長

 

 【講演概要】

 まず日本経済について。2013年からスタートしたアベノミクスの、昨年秋口までの成果を

実 質GDPで見ると、一時著しく上がったものの、その半分まで下がり、正念場をむかえている。

 円安の影響は、輸入物価上昇による損失はあるものの、インバウンドによる旅行収支の黒字、

 海外配当等の所得収支の黒字により、全体ではプラスの面も少なくない。

また、原油安の好影 響がかなり大きく、天からの恵みともいうべく恩恵を受けていることも確か。

世界で言われる 逆オイルショックや、世界経済の影響による金融危機も起こることはない

とみている。ただ、消費税増税による個人消費の低迷は、思いのほか影響が大きく、

今後もボディブローのように きいてくる可能性があり、年金受給者の所得環境には

注意が必要になるだろう。

続いて、静岡県内の景気について。去年とあまり変化はなく、全国平均に少し水を

空けられた状態が続き、厳しいことは間違いない。しかし、昨年夏を境に、厳しい状況が

さすがに底を 打ってきたこと、また原油安という神風が吹いていることからも、

今年はプラスに動く年では ないかとみている。

今後は、他の地域ができない静岡の強みを活かすべきだと思う。それには どうするか。

 提案一つ目は、人手不足に悩む業界へ、ロボットや無人自動車、無人ヘリコプター等の

サー ビス需要を拡大させてはどうか。航空機産業や医療分野への参入も可能性が大きい。

既存のも のづくりで培った経験と技術を、高精度が要求される新分野へと転換させていく

仕組みづくり が大切ではないか。 提案二つ目は、静岡の地の利を活かすこと。

東京は5年先の東京オリンピック後になると、 一気に高齢化が進み、

介護難民が溢れることが予想される。そのとき、東京からのアクセスが 良く、気候が温暖で、

病院・施設が整った静岡を移住先として選ぶ人は多いはず。

介護保険の 財政負担を極端に拡大させないための介護産業の生産性向上といった

問題など、クリアすべき 課題はあるが、静岡ならではの強みを活かす分野として、

今から考えていくべき問題だと思う。 最後は地方創生について。我々は、戦後長い間、

市場主義こそが世界のスタンダードだと刷 り込まれ、グローバル化を進めてきた。

しかし、今や、「GDP指標が高ければ幸せ」という価値 観(尺度)を変えないといけない

かもしれない。特に地方においてはその傾向が強いかもしれ ない。今後は、地方各地が

幸せや豊かさの尺度を明確にし、内外に自信を持ってアピールでき る特長を活かした

町づくりを進めることが、未来の明暗を分ける大きな鍵になっていくだろう。


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