日時:2012年6月29日 11:13 投稿者:pt21c

2012年6月25日(月)
21世紀倶楽部総会・特別講演会

 

『はやぶさ』が挑んだ人類初の往復宇宙飛行、その7年間の歩み
講師 川口 淳一郎氏 JAXA宇宙科学研究所教授

6月25日、21世紀倶楽部総会が17階静岡新聞ホールで開かれた。松井純代表があいさつした後、平成23年度事業・会計報告とともに、24年度の事業計画・会計予算が参加者の拍手をもって承認された。総会後はJAXA宇宙科学研究所の川口淳一郎教授が「『はやぶさ』が挑んだ人類初の往復宇宙飛行、その7年間の歩み」と題して講演した。

【講演概要】
2003年5月9日に小惑星探査機「はやぶさ」を打ち上げた。これは、小惑星イトカワに到達し、その表面を観測してサンプルを採集すると共に、飛行開発技術を証明することを目的としていた。小惑星の表面からは、かつて地球が創り上げられた時と同じ材料を採集することができる。それらを持ち帰り調べることで、地球生命の起源を知り、地震のメカニズム等を解明することができるのだ。
本当なら、4年後の2007年に帰ってくる予定だったが、途中、燃料漏れのトラブルが起
こり、「はやぶさ」は消息を絶った。しかし私たちは迷わず救出に入った。2009年11月には「はやぶさ」すべてのイオンエンジンが寿命を迎えたが、ここで奇跡が起きた。壊れていないエンジン部分を繋ぐ試みが成功したのだ。こうして2010年6月13日、「はやぶさ」は地球へ帰ってきた。
50年後、100年後、太陽系での資源開発と輸送システムが確立し、宇宙航路によって、移住も夢ではないかもしれない。こうした未来を視野に入れながら、次なる「はやぶさ」の目標は、ハイブリッドの新型宇宙船。人類は太陽系の中で、新たな資源を求めて航路を開く時代、「深宇宙港」を核とする太陽系大航海時代が来る。「はやぶさ」は、この飛行ができることを証明したのだ。すでに小惑星の資源を狙う会社がアメリカで起業された。日本こそ考えなくてはならないのに、我が国ではできない理由を考える傾向が強い。発想を転換し、「やれる理由」を探し、常に新しいことへ取り組むことが大事だ。現在、2014~15年に「はやぶさ2」の打ち上げが予定されている。見えていなかった未来がまた見えてくるに違いない。若い人たちには、挑戦を忘れず、技術発展にチャレンジし、我が国の復活を遂げてほしい。

松井純代表

松井純代表

 

講師:川口淳一郎氏

講師:川口淳一郎氏

 

記念講演会の様子

記念講演会の様子


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