2012年1月20日(金)
21世紀倶楽部定例セミナー
「今年の県内景気見通し」
講師 秋山修 氏 日本銀行静岡支店長
昨年は、震災、円高、ヨーロッパ危機、タイの洪水等、波乱続きの一年。震災の影響は長期的な課題として今後も続くと予想されるが、今、直面している一番の問題は、ヨーロッパ危機のリスク。リーマンショックの多額な景気対策のツケと、ユーロバブルのしわ寄せが為替にも影響し、国際的金融市場が混乱する可能性もある。景気・物価の先行きや、IMFによる世界経済の見通し数値では、2012年にはまずまずの成長と予想をしているが、あくまでヨーロッパが大きく崩れないことが前提となる。国際利回りを見ると、日本は巨額の財政赤字を抱えているため、アメリカやドイツに比べて格付けは非常に低い。財政赤字を我が国がどう処理するかが、企業経済への大きな鍵となるだろう。
国内を見ると、静岡県の業況や雇用面は、リーマン以降全国を下回っているのが実情。最近は自動車関連の挽回もあり、震災から持ち直しの動きはみえたが、生産は鈍化。個人消費は、全体としてみると前年よりマイナスの状況だ。しかし静岡県は、製造業だけでなく、医療や農林水産関連、観光など、多様な地域資源がある。健康・医療品、高級食材等を海外に出したり、富士山空港と結びつけた滞在型リゾート考えたり、新東名などの新立地や東海地震への対応を考えたり、新エネルギーを見直したり、さまざまな可能性がある。新しい需要をいかに今後掘り出していけるかがひとつのポイントになるのではないか。
以上のような世界情勢、景気の動向を踏まえ、日本銀行では、消費者物価が安定するまで続ける実質ゼロ金利政策や、基金の創設、市場への資金供給を実施している。中長期的な課題になるが、ヨーロッパの動向を見極めながら、地域の活性化に取り組んでいくのが今年の課題である。
2月例会 ご案内
静岡新聞社・静岡放送 21世紀倶楽部
2月例会
セミナー&懇親会のご案内
さて、2月例会の講師は、平成22年12月に国宝指定されました、久能山東照宮の宮司 落合偉洲氏をお迎えします。徳川家康公を東照大神として祀る東照宮の歴史は静岡の地から始まりました、平成27年は御鎮座400年祭になります。会員の皆さまにご出席いただきますようお願いいたします。
日 時 2月21日 (火) 18:00~ セミナー
19:00~ 懇親会
会 場 21世紀倶楽部 サロン & 会議室
久能山東照宮 宮司
講 師 落合 偉洲 (おちあい・ひでくに)氏
テ ー マ 「徳川家康公と久能山東照宮」
講師 略歴
昭和22年 宮崎県生まれ
昭和50年3月 國學院大學大学院文学研究科神道学専攻修了
神社本庁 調査部兼驚愕研究室奉職
昭和58年 國學院大學兼任講師
昭和62年 神社本庁参事 組織渉外部長
平成 3年 神社本庁 総務部長
平成11年 久能山東照宮権宮司
平成14年 久能山東照宮宮司、久能山東照宮博物館館長
平成19年5月 (社)全国国宝重要文化財所有者連盟 理事長
平成21年3月 神職階位「浄階」神職身分一級
平成22年4月 静岡県神社庁 副庁長
※ 会員及び代理出席者はセミナー、懇親会ともに無料です。
同伴者及びビジターはセミナー&懇親会参加費としてお一人様3,000円となります。
※ 準備の都合がありますので、早目のお申込をお願いします。