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日時:2011年11月 2日 15:09 投稿者:pt21c

2011年10月21日(金)
21世紀倶楽部定例セミナー
「東日本大震災に学ぶ-浜松市の防災対策-」
講師 徳増幸雄 氏 浜松市危機管理監

 

先日の台風15号上陸の際は、多くの人へ避難勧告を発信した。既に激しい雨で、外に出るのが危険なため、二階へ避難するよう防災メールで情報を流したが、テレビでは「避難勧告発令」という情報しか流れない。
こうした情報のギャップをなくすため、正確な情報をいかに早く伝えるかが今後の課題となった。

3月11日の東日本大震災は、広域的な複合大災害で、自治体庁舎が被災されたところも多かったため、復興に時間がかかっている。浜松市は、3月22日に「浜松市被災地支援対策本部会議」を設置し、その2日後に先遣隊を派遣。4月5日に被災地に支援センターを開設して以来、物資集積や義捐金給付受付、
まちづくりや市営住宅の修繕などの支援を続けている。

今回の震災から、私たちは「市民と市職員の防災意識の醸成」がとても大切だと 学んだ。防波堤整備等のハード面と、防災講座等のソフト面を、バランスよく対策をたてていくことが必要。そこで今後の浜松市の防災対策では、「地域防災計画」を見直し、区域ごとの「避難行動計画」を作成し、企業と協定を結びながら浜松全体で対策を進めていくことを検討している。特に平地が広がる浜松は、津波対策が重要。そこで、3階建て以上の頑丈な、共施設や民間の集合住宅、事務所等に津波避難施設として受け入れの同意をお願いしている他、避難施設や
同報無線の強化、またビルのない空白エリアには、施設を建設する必要がある。そして今後、区民と一緒に、区民に分かりやすい防災計画を、スピードをあげて作成する予定だ。

明治29年、東北三陸に大津波が起こった。その37年後の昭和8年再び同地に津浪が襲来。その際に書かれた『津浪と人間』(寺田寅彦著)の言葉を最後に紹介したい。-(中略)三陸沿岸だけとは限らない、太平洋沿岸の各地を襲うような大がかりなものが、いつかはまた繰返されるであろう。それはいつだかは分からないが、来ることは来るというだけは確かである。それだから、今度の三陸の津波は、日本全国民にとっても人ごとではないのである-

懇親会スタート

 

セミナーの様子徳増幸雄氏


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