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日時:2011年4月28日 16:42 投稿者:pt21c

20 11 年4月21日 月21日 (水)

「地球の生命(いのち)の教室 」

『ありがとうジェイソン~生きるという意味を教えてくれた最後の瞬間(じかん)~』

講師:高木貴世 氏 (浜松市動物園獣医 )

 

 【講演概要】

浜松市動物園では昨年 9月から、飼育員が撮影した動物達の映像を通して、多くの方に生命の大切さを知ってもらおうと「地球の生命(いのち)の教室」を行っている。今回は、昨年 2月 8日に生涯を閉じた ホッキョクグマのジェイソン(オス)の死を通し 制作した映像を 披露する 。 現在 、温暖化の影響を受け、急速に絶滅危険性が高まっているホッキョクグマ。野生では 10㎞先の獲物臭いも嗅ぎ分け、マイナス40 度の気温中で生活するため、体は 10 ㎝の脂肪で覆われ、 毛は 光を吸収しやすくるため黒く、また毛の中は 温めた空気を逃さ ないようストロー状の空洞になっている。浜松市動物園ではジェイソン(オス)とバフィン(メス)の2頭のホッキョクグマ を飼育してい た。大変仲の良い2頭で、何度か妊娠したが出産には至らなかった。そして 昨年2月、ジェイソンが腎不全を患い死んでしまった。後日 、飼育員がホームペジに掲載した言葉を紹介する。 「最後には必死に立ち上がろうとしても体に力が入らなくて何度も倒れこんでいた姿。何を見ていたのか、うつろになって徐々に輝きを失っていったあの瞳。ただ見守るだけであった私。ほんとうに動けなくなるまで必死に生きようとする(弱さを見せない)野生動物の我慢強さ、物言わぬ彼の訴え、苦しみを理解できなかった悔しさが残ている今現在です(浜松市動物園情報サイトより)」。今日こちらにジェイソンの毛皮を持ってきた。美しい毛並だが 、生きている 動物に感じられる温かなぬくもりはない。これが 、「 命が亡くなる 」「死ぬ」ということ。現在国内のホッキョクグマ飼育状況は、この10 年間で 61 頭から45 頭まで激減し、新たに誕生しのは 5頭だけ。そこで昨年「ホッキョクグマ繁殖プロジェト共同声明」が出され 、全国の動物園同士の協力体制ができあがった。妊娠経験のあるバフィンは、2011 年の繁殖プロジェクトに選ばれた 5頭の 中1頭となり、現在 、大阪にある天王寺動物園にお嫁入り中。無事出産すれば、子どもを連れて浜松に帰ってくることも期待される 。 約 36 億年前にこの地球上に命が誕生した起源から今日まで、 人間を含め 多くの生命が受け継がれている。生きているということは、命をつないでいくということ。その使命を動物園は果たしていたいきと考えている 。バフィンの留守中は、北海道の「おびひろ動物園」からやってきたキロル(オス)が皆様をお迎えする。ぜひ浜松市動物園に来園頂き、 動物たちを通して生命を身近に感じてほしい。

 

高木貴世

講師の高木貴世 獣医師

セミナー

セミナーの様子

毛皮

ジェイソンの毛皮


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