【講演内容概要】 楽器博物館は、浜松市の「音楽の街づくり」の一環として、1992年から会館準備を スタートし、1995年にオープン。もうすぐ16年が経とうとしている。日本唯一の公立 楽器博物館と紹介されることが多いが、世界中の楽器がすべて公平に展示され、それ ぞれの民族の歴史を紹介する姿勢は、ヨーロッパの国立や王立博物館にも劣らない「世 界一」を誇れる博物館といえる。研究者を対象とするのではなく、子供から大人まで、 一般の人たちが、これまで知らなかった音楽の世界と出逢い、楽しんでもらうことが 私たちの使命と考え、常設展示や特別展示の他、コンサートや講座、講演会、ワークシ ョップなどを数多く開催している。 インドネシアの立派な三大楽器が保管されていたり、韓国の楽器が一通り揃えられ ていたり、電子楽器の展示コーナーを世界で初めて展示したり、またベートーベンや シューベルトなどが生きていた時代に使用していたのと同タイプのピアノで、演奏会 を行っている楽器博物館は他には無い。また、楽器を観る・聴くはもちろん、自分で 楽器を鳴らすことができる体験ルームがあることも大変注目されている。さらに市内 の小学校に楽器を持ち込んで紹介する移動楽器博物館は 7〜8 年前から行っている活 動。これは将来、楽器博物館に就職したり、最来場したりしてくれる人を地道に育て ることに繋がっている。 「音楽の都」の象徴とも言われるウィーンは、音楽のみならず、美術や演劇、文学 などすべてが揃っているからこそ成り立っている。日本では、昨今の経済状況の中」、 文化面への資金が真っ先に削除される傾向にあるが、それでは「音楽の都」の実現は 不可能。美しく、優れた様々な文化を盛り上げてこそ、人々が元気になり、経済が活 性化されるのではないだろうか。 これまで、館内リニューアルや展示内容のソフトの充実、CDや著書製作などは、 博物館スタッフ自らが手掛け、少ない事業費の中で試行錯誤しながら運営してきた。 今後はさらに常設内容を整備し、新たに浜松が誇ってきた楽器産業の歴史をしっかり と紹介していきたい。そのためには入館料収入の増収が目標。行政、企業、個人の皆 さんと力を合わせて、浜松への更なる集客を目指したい。「花夏の楽器博物館は世界 一」!そう胸を張って誇れる施設であることを再認識してPRをお願いしたい。
2月例会 セミナーレポート
20 11 年2月21日 月21日 (月)
「浜松市楽器博物館〜 過去・現在・未来〜」
講師: 講師: 嶋 和彦 氏 (浜松市楽器博物館長 )
【講演内容概要】
楽器博物館は、浜松市の「音楽の街づくり」の一環として、1992年から会館準備を
スタートし、1995年にオープン。もうすぐ16年が経とうとしている。日本唯一の公立
楽器博物館と紹介されることが多いが、世界中の楽器がすべて公平に展示され、それ
ぞれの民族の歴史を紹介する姿勢は、ヨーロッパの国立や王立博物館にも劣らない「世
界一」を誇れる博物館といえる。研究者を対象とするのではなく、子供から大人まで、
一般の人たちが、これまで知らなかった音楽の世界と出逢い、楽しんでもらうことが
私たちの使命と考え、常設展示や特別展示の他、コンサートや講座、講演会、ワークシ
ョップなどを数多く開催している。
インドネシアの立派な三大楽器が保管されていたり、韓国の楽器が一通り揃えられ
ていたり、電子楽器の展示コーナーを世界で初めて展示したり、またベートーベンや
シューベルトなどが生きていた時代に使用していたのと同タイプのピアノで、演奏会
を行っている楽器博物館は他には無い。また、楽器を観る・聴くはもちろん、自分で
楽器を鳴らすことができる体験ルームがあることも大変注目されている。さらに市内
の小学校に楽器を持ち込んで紹介する移動楽器博物館は 7〜8 年前から行っている活
動。これは将来、楽器博物館に就職したり、最来場したりしてくれる人を地道に育て
ることに繋がっている。
「音楽の都」の象徴とも言われるウィーンは、音楽のみならず、美術や演劇、文学
などすべてが揃っているからこそ成り立っている。日本では、昨今の経済状況の中」、
文化面への資金が真っ先に削除される傾向にあるが、それでは「音楽の都」の実現は
不可能。美しく、優れた様々な文化を盛り上げてこそ、人々が元気になり、経済が活
性化されるのではないだろうか。
これまで、館内リニューアルや展示内容のソフトの充実、CDや著書製作などは、
博物館スタッフ自らが手掛け、少ない事業費の中で試行錯誤しながら運営してきた。
今後はさらに常設内容を整備し、新たに浜松が誇ってきた楽器産業の歴史をしっかり
と紹介していきたい。そのためには入館料収入の増収が目標。行政、企業、個人の皆
さんと力を合わせて、浜松への更なる集客を目指したい。「花夏の楽器博物館は世界
一」!そう胸を張って誇れる施設であることを再認識してPRをお願いしたい。