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日時:2010年10月29日 16:10 投稿者:pt21c

 

【講演内容概要】



1980年代後半からグローバリゼーション化が進み、新興国が急成長した。地

球温暖化など環境問題がクローズアップされ、少子高齢化も進んだ。世界はリーマ

ンショックによる世界同時不況対策として、環境分野への投資を位置づけたことか

ら、自然エネルギーへ大きく転換した。つまり現在は未曾有の大変化時代であり、

こうした時に「イノベーション(技術革新)」が起こっている。

世界産業革命の歴史を振り返ると、蒸気機関車と軽工業が起こった1760年代

の第一次産業革命、電気・石油による重化学工業が起こった1860年代の第二次

産業革命、そして石油燃料を脱し、再生可能エネルギーへ転換した今回がそれに続

く産業革命期といえる。浜松地域の発展を比較すると、江戸時代に綿織物の生産が

盛んだったことから自動織機が生まれ、その後、石炭や石油の科学燃料を元に機械

金属工業が発展し、現在の自動車産業へと移行した。世界が200年かけて発展し

た歴史を、浜松が100年ほどで追い越す発展を遂げたことは評価が高い。しかし

現在の工業統計による製造品出荷額や有効求人倍率などを見ると、静岡県西部の数

字が、かつてないほど低迷しているのが気がかり。

今後、浜松が持続的に発展するにはどうすべきか。ひとつに森林が多い地域の特

徴を生かすことが考えられる。川上である農山村と川下の都市部の両立をヒントに、

森林経営が成り立たないだろうか。また光やバイオ技術を応用することで、農林水

産業の活性化やエコタウン形成に結びつく可能性も高い。現在、基幹産業である自

動車関連産業が直面しているピンチは、環境変化に進化適応することで新たなもの

づくりに結びつくチャンスともいえる。森林資源を活用しながら、省エネ、蓄エネ、

創エネによる浜松独自のエコライフを提案することで、ニュービジネスが誕生する

のではと思っている。

さらに街は人々の往来があってこそ活性化する。技術を外へ放出するだけでなく、

地元の産業や文化を生かした観光・交流を推進し、集客都市を形成することが今後

の浜松の課題ではないだろうか。景気低迷に気分は落ち込みがちになるが、起業家

精神でチャレンジし、切磋琢磨し、共生都市創りを進めていくことが大切だろう。

 


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