日時:2022年9月13日 14:08 投稿者:pt21c

ベンチャー企業の今
~with コロナの新しい働き方とメンタルヘルス~
講師 株式会社 cotree 代表 西岡恵子 氏
【講演概要】
弊社は「やさしさでつながる社会をつくる」をビジョンに掲げ、
オンラインカウンセリングを主軸にした個人や法人向けのメンタ
ルヘルス、ウェルネス関連のインターネットサービスを行ってい
る。「我慢が美学」の日本ではこれまで下火市場だったが、コロ
ナ禍をきっかけにメンタルヘルスに注目が集まり、利用者が増え
市場として拡大傾向にある。
コロナという環境変動を経て若者の価値観は急激に変化してい
る。企業ブランドや物質的豊かさより「精神的豊かさ」を求めて
いる人が多く、個性の発揮・自己成長・社会貢献などに重きを置
くようになっている。そして若者はSNSで企業を検索する時代
であるために、表面的な施策ではなく、人の心を本当に大切にし
ている会社かどうか、そこに対して理解のあるリーダーなのかま
でを見極めている人が多い。
こうした変化に対し、企業の中高年層は「世代間ギャップだか
ら仕方ない」と問題から目を背けている人が多いように思う。現
在、生産年齢人口減による人材不足、働く場所や働き方の多様化
が急激に進んでいるなか、いかに人の心を大切にする経営へと企
業が早急に変換できるかがポイントだと思う。
2019年6月、アップル社の時価総額が1兆円も目減りしたことが
あった。これはたった一人の最高デザイン責任者が退職したこと
によって起こった。人的資本の重要性が世界的に高まっているこ
との現れだと思う。いまこそ従来の日本的組織の在り方から人的
企業に転換せざるを得ないときが来ているのではないだろうか。
具体的に人的価値を高めるためには中長期的に三段階を踏んで
向上させることが必要だと提案している。①多様な「個」の人材
を捉えること ②人材を活かす仕組みを整えること ③人材への働
きかけによって個とチームのエンパワーメントを高めることなど。
中でも土台となる第一ステップの「人材の捉え方」を見直すこと
が最重要。企業にご提示するチェック項目は「働く人の健康面の
状態や心理的状態が常に配慮されているか」など、当たり前と捉
えられる内容ばかりだ。しかし当たり前なことほど意外に向き合
えていないことを再認識されている。基本的な従業員との向き合
い方を変え、価値観のすり合わせにこそ時間を割いてほしい。
弊社も人的資本の価値を高める取り組みとしてリモートワークと
出社のハイブリッド型勤務システムを整えたり、従業員誰もが会
社向上アイデアを投稿できる環境を整備したりを実践している。
また社員同士の相互理解を高めるため、性格タイプ診断を受診し
てもらい、それを把握したうえでマネジメントへ活かすなど、施
策から文化浸透まで一期通貫した取り組みを実施しているからこ
そ成果に繋がっている。弊社はオンラインカウンセリングサービ
ス提供だけでなく、健康経営や従業員の心身ケアに関するコンサ
ルティングなども行っているので、今後静岡の企業様とご縁がで
きれば嬉しい。


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