日時:2020年11月10日 10:00 投稿者:pt21c

講師:浜松パワーフード学会会長 秋元 健一 氏
演題:「コロナ禍後の持続可能な開発目標
~浜松の魅力で日本のサンセバスチャンを創る~」
【講演概要】
 私は21 年前に浜松食材で賄う店を開業し現在4店舗を営業している。
当店も コロナの 影響で 4・5月の2か月間閉店を余儀なくされた。
しかし『感染症の日本史』の著者で当社顧問の磯田道史先生のアドバイ
スや、浜松医療センターの矢野邦夫先生のご指導から「はままつ安心・
安全な飲食店」の認証を取り、「 絶対にうつらない・うつさない対策 」
で営業を続けてきた。そしてようやく売り上げも戻り始めた矢先のクラ
スター再発生。「今回は客同士の感染対策の課題を浮き彫りにした。現
在はなんとか浜松を守りたいという信念で闘っている。
 今日は皆様に「浜松は世界に誇れる 魅力 がある 」ということを強く
お伝えしたい 。
 今年2月スペインのサンセバスチャンへ視察に出掛けた。ここは10年足
らずで観光のブランディングに成功した街。2人の若い料理人がフランス
の料理の巨匠の下で修業し、11人の料理人で新しいバル(居酒屋)料理を
開発することでみるみる観光客を増やした。さまざまな料理すべてが美味
しく手軽な料金で提供され、2~3軒ハシゴする文化が定着している。あ
まりに美味しいので市場を訪ねてみると「明らかに浜松食材のほうが、ク
オリティが高い。ならば浜松は食で世界に挑むことができる!」と実感した 。
 浜松は農林水産品の宝庫でとれ立てをその日に食すことができる。浜松
食材で力を付け強くなった歴史上の人物こそが家康公だ。そこで私たちは
「浜松パワーフード」と名付け浜松食材を使い続けてきたところ、201
8年に上皇様、上皇后様のお食事を担当させていただくことができた。「
伝えれば浜松食材を評価してもらえる」と実感した瞬間だった 。
 浜松パワーフードの定義は「遠江国でとれる旬の食材」。浜松は年間を
通して常に旬食材がとれる。土地の旬食材を食べていれば良質な栄養を補
給でき、エネルギーを蓄え免疫力を上げることができる。そこで「浜松パ
ワーフード学会」を設立しブランド作りで世界へ挑み始めた。するとGoog
leやJALなどが浜松の魅力に注目してくれるようになった。世界を知る者た
ちが「浜松はすごい」と認めてくれたのだ。
 ならば浜松でのブランディングはどうしたら良いか。浜松は健康寿命三期
連続日本一。栄養価の高い「浜松パワーフードの食事をし、運動でストレス
を発散し、笑いの多い楽しい催しでさらに健康寿命を延ばすことができる 」
と世界に訴えていこう 。
 現在、浜松市と味の素、遠鉄ストアが浜松パワーフードでメニュー開発を
進めている。また大手医療機関や大手建設メーカー、ラグビーチームなどと
も新企画が進行中だ。これから浜松に住む人たち一人ひとりが「自分たちの
浜松はこれほど良い街なのだから,絶対に認めさせる」という意識を持ってい
れば、地域ぐるみで世界が認める日本一美味しい街浜松を創り出すことができ
ると信じている 。私も全身全霊で浜松の魅力を世界へ伝え広めていく。


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