日時:2025年10月16日 13:24 投稿者:pt21c

この番組は21世紀倶楽部が協力して毎週放送しています。

今回は浜松ターミナル開発株式会社代表取締役社長の滝澤一博(たきざわ・かずひろ)氏をゲストにお招きしました。滝澤氏のモットーは「為せば成る、為さねば成らぬ何事も、成らぬは人の為さぬなりけり」。趣味はレトルトカレー、デジタルスタンプラリー(まちあるき)、出身地は東京都です。

令和7年10月5日(日)午後6時15分から放送された内容の要約を紹介します。

滝澤社長 顔写真トリミング後.jpg

【地域愛が強い浜松で愛され37年】

 浜松駅ビルのメイワンは、国鉄民営化翌年の1988年5月1日のオープンで、名前の由来は「5月1日」。37年間、多くの方にご愛顧いただいています。
 浜松で働くのは初めてですが、非常にエネルギッシュな街だという印象です。地域の方がすごく自信に溢れ、浜松の力を信じていて、この街が好きなんだなと強く感じています。
 駅はいろいろな方々が利用する場所なので、生鮮品から日用雑貨、ハイブランドまで、バランスよく広く構えた店舗構成を心掛けています。10月にはJR東海グループで使えるポイントアプリを使った、メイワン地下1階「15日はトスポ3倍」キャンペーンや佐久間ダム竜神まつりパネル展を初めて実施し、ハロウィンにちなんだ商品を販売しました。
 趣味の一つがレトルトカレー。日本には3千種類ぐらいあると言われていますが、250種類以上食べました。最近食べて美味しかったのは、メイワン地下1階ニュークイックが販売している「きわみ牛カレー」です。肉が大きく柔らかくて食べ応えがあり、名前に偽りなし。ぜひ一度食べていただきたいですね。

日時:2025年10月16日 10:46 投稿者:pt21c

増田和三所長 トリミング写真※秋山さん.jpg

『静岡における宇宙・航空産業のポテンシャル』

講師 羽佐間研究所 所長 増田和三 氏 

【講演概要】

 焼津市出身。アポロの月面着陸を見て宇宙の仕事を志す。名古屋大学工学部前期博士課程修了後、三菱重工入社。1993年社内奨学金を得てマサチューセッツ工科大学に留学。帰国後宇宙ステーション補給機システム設計に携わる。役職者定年を機に静岡に戻り、2015年から今年3月まで静岡理工科大学教授。現在は宇宙開発と地元の子ども向け活動を行う羽佐間研究所を藤枝に開設するほか、JAXAの宇宙戦略基金審査員、名古屋大学非常勤講師などを務める。

 三菱重工での最初の仕事は無人有翼往還機(HOPE)の再突入飛行制御だったが、これは開発取りやめに。次の再突入実験機(OREX)は飛行成功。そして宇宙ステーション補給機(HTV)には20年間携わった。国際宇宙ステーション(ISS)は2009年から実運用が開始され、日本人宇宙飛行士が長期滞在。その間に9機のHTVが物資を運んだ。HTVは6トンの物資補給能力を持つ大型補給機で、船内外への大型物資を補給可能。最大の貢献は自律的な軌道上の輸送手段を確立したこと。最後の仕事として有人輸送機や月・惑星への探査機などにつながる次世代の軌道上輸送機を提案。1021日にそのHTV-Xの初号機が打ち上げ予定だ。

 静岡に戻ってからは、無人航空機開発を県に提案。無人航空機にはマルチロータ(ドローン)、40年以上の実績のあるヤマハの無人ヘリコプターなどがあるが、提案した垂直離着陸機は時速100キロ以上で将来的には100キロくらいの荷物が運べるもの。静岡県は、大正時代に日本初の旅客機が浜松で開発され、昭和初期には東京~下田~清水の定期航空路があった。現在は空港・飛行場が3カ所あり、フジドリームエアラインズ、ヤマハの無人ヘリコプターなど航空機産業と関わりの深い場所。関連の業種や人材も多く、製品の開発製造能力があり、ポテンシャルは高い。無人航空機の最大のメリットは「飛び越える」ということで、袋井から下田まで40分。災害時にもダイレクトに行ける。静岡理工科大学に拠点を置き、201618年、県の「次世代無人航空機開発・実証業務」事業としてプロト機を開発し飛行試験を実施し、新たなビジネスモデルを構築。社会実装事例として清水港でのマルチロータによる危機管理システム、無人航空機によるコンビニ物流などを提案。20243月には県事業でヤマハの無人ヘリコプターを使用した三保・土肥間の駿河湾横断飛行試験が行われた。今年6月には県主導で無人航空機や空飛ぶクルマなどの産業集積に向けたネットワーク組織「次世代エアモビリティ開発推進コンソーシアム」が立ち上がり、県内の試験飛行場を使って実用化をめざしている。

 大学退官後は悠々自適に過ごそうと思っていたが、2年前に「静岡で宇宙開発をやりませんか?」と声がかかった。宇宙開発は実は地上への波及がなければ儲からない。大学にいる頃から紙飛行機のような小型軽量の有翼型再突入機を研究・試作していたが、そこで、この開発を推進中。燃料には過酸化水素エネルギーを考えていて、これを地上に反映したら太陽と水で完結する究極の「ポツンと一軒家」ができる技術だ。今は、月の開発にも興味がある。だから「明日、月に行かない?」と言われたらすぐに行けるように、英語と体力を常に整えている。


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