日時:2012年3月 2日 15:17 投稿者:pt21c

2012年2月21日(火)
21世紀倶楽部定例セミナー
「徳川家康公と久能山東照宮」
講師 落合偉洲(ひでくに) 氏 久能山東照宮 宮司

【講演概要】
1月9日まで浜松市美術館で開催された、浜松市制100周年記念特別展「戦国の覇者 徳川家康と浜松展」で、久能山東照宮が所蔵する、重要文化財14点を含む約140点を、皆様にご覧頂いた。この展示会の図録に、徳川宗家第18代当主、徳川恒孝(つねなり)氏が述べた文章が載っている。「三方原の戦いで痛い目にあった家康が、その後、成長していく原点となり、後に260年にわたる世界に類のない平和な時代を作る礎になったと思われる浜松は、まさに平和の原点と言える」と。
家康は、幼少のころ、臨済寺の雪斎和尚から「戦の無い世の中にするため、強い侍となると同時に、知力と体力を鍛えなくてはならない」と教えを受けた。天下統一後も、特に「教育」に力を入れ、65歳で江戸から駿府に移る際には、1万冊の書物を持ち込み、若き家庭教師も同行させた。そして、中国政治の倫理書と言われる『群書治要(ぐんしょちよう)』などを印刷させ、教育に利用している。また対外的には平和交流の考え方をベースに、交易を積極的に推進。1609年スペイン王国の配下にあったメキシコの船が漂着した際には、乗組員たちを手厚く歓待しただけでなく、銀の精製技術を学ばせる外交交渉にまで結び付けている。
その後、この海難救助に対するお礼として、スペイン国王から贈られた時計は、現在、重要文化財として久能山東照宮博物館に保存されている。これは、家康没後200年間、蔵に眠っていたお蔭で、当時のままの姿で遺されていたことが貴重で、国宝級の価値と高く評価されている。今後、イギリスの大英博物館の協力を受け、この時計の更なる調査研究を進めていく予定だ。
家康は、75年の生涯のうち、静岡で25年間、浜松で17年間を過ごしているため、両市には家康にまつわる品々が数多い。久能山東照宮にも、家康関連の遺品が沢山保管されているので、今後、「家康薨去400年祭」に向けて、それらの魅力に磨きをかけ、世界中に発信していきたいと考えている。そしてこれらの文化財を軸にして、静岡・浜松両市が観光都市、文化創造都市として発展していく道があるのではないかと思っている。

落合偉洲氏

講演の様子

懇親会スタート

 

 


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